カンボジアで児童買春が急増する背景

カンボジアでは、10代の子どもが強制的に買春宿で働かされ、HIV/AIDSに感染し、精神的・肉体的に被害を受ける等、深刻な問題となっています。

カンボジアで児童買春が急増する背景には、農村の貧困、大人に家族の生活費を稼げるだけの収入源がない等が挙げられる。国家全体の産業は農業と観光、そして縫製業の3 種類に頼り切っており、国民の大半が貧しい農村に暮らしている状況です。

カンボジアでは米などの自給品を除いて3000 円あれば一家族が1カ月生活できるが、土地自体は肥沃なものの農地分配が偏っているため、貧しい家庭では農地を売り、地主の下で日銭を稼ぐ生活を強いられている。それだけで暮らしていけない家庭では、大人たちが農閑期に出稼ぎをし、足りなければ子どもが働き手として駆り出されます。

駆り出された子どもたちは人身売買の危険を冒して出稼ぎにいきます。「都会によい仕事がある」と人身売買のブローカーがささやくのです。そうして連れて行かれた先は「買春宿」、そして身体を売ることを強制されるのです。

こうしたカンボジアの厳しい状況下において、児童買春の防止活動を行っているのが特定非営利活動法人かものはしプロジェクトです。設立の経緯について共同代表の村田早耶香氏は「売春宿から保護された6 歳の子どもと出会い、なぜこのような社会が許されているのかと今までにない大きな衝撃を受けました」という。

彼女は、「カンボジアで会った子どもたちの美しく輝く目と、そこに横行する児童買春の実情を知ったことが設立のきっかけです。これ以上児童買春の犠牲者が増え続けるのを黙って見てはいられませんでした」と語る。